看護師がエンゼルケアで気を付けるべきこと

エンゼルケアは、主に病院で看護師が行うケースが多い。エンゼルケアは患者が亡くなった際に体を清拭したり、髪を整えメイクをしたりするケアのこという。患者の臨終に関わるケアのため看護師の厳粛で適切な態度や対応が重要になる。エンゼルケアは死後の様々な処置を指すが、亡くなった方の尊厳を守ること・遺族のサポート・感染症予防の3つが目的となる。

エンゼルケアでは多くの作業を伴う。さらに死後硬直が始まる3時間~6時間の間に処置を施さなければならないという制限があるのだ。場合によっては素早い死後処置が必要になるケースもあるだろう。しかし、そのような場合でも処置作業が雑になってはならない。亡くなった方やご遺族の方に失礼のないよう配慮しながら、丁寧にケアを行うことが大切だ。エンゼルケアは亡くなった方との大切な時間であり、遺族の方が家族の死を受け入れるためにも必要な時間といえる。看護師は、そのお別れの時間が遺族にとって後悔のないものになるようにサポートすることを忘れてはならない。

なお、注意点としては遺族の方の気持ちを尊重し、声掛けの言葉やタイミングは慎重に選ぶようにしよう。また、必要以上の感情移入はNGで、医療従事者としてふさわしい態度を取ることが大切だ。また、エンゼルケアは基本的に病院ごとにマニュアルがあり、それに沿って進めていくが、亡くなった方や遺族の希望も考慮する必要がある。マニュアルに縛られすぎずに柔軟に対応するのがベストだ。